――出演オファーを聞いたときの感想は？
西島
「個人的にオリジナル作品の大ファンで、しかも、この役のファンだったので、夢のような話でした」
香川
「男性2人が同じような立場で出るというシンメトリーのような作品です。先ほど西島さんはこの役は自分にしかできないとおっしゃいましたけれども、僕はこの役はまた交換して撮っても面白いと思っています。僕もトニー・レオンをやりたいんだよ！（笑）。西島さんとは20年来の友人ですが、しっかり共演するのは初めてだったので、西島さんと絡ませていただくということも非常に楽しみで興味深いと思っていました」
――共演したお互いの印象は？
西島
「僕は香川さんのイメージはとにかく本気の役者。徹底的に役作りをして、全力で演じる方というイメージです。共演させていただきより強くそれを感じました。現場ではもうちょっとクールな役にする予定だったのですが、香川さんに引っ張られてエモーションのすごく高まった演技になりました。想像していた以上に化学変化が起きた作品でした」
香川
西島さんはストイックな方と思っていたのですが、その思いを倍化させた作品でした。肉体を含めて演技に贅肉がないというか、僕の中では、西島秀俊か仲村トオルかみたいな、その贅肉のなさ（笑）。僕が取ろうとしても取れない宝を持たれている方です。2人で掛け合うシーンはそんなにありませんでしたが、深く会話をするシーンでは、僕はユラユラと揺れる感じですけれども、西島さんは一つの意思をずっと体の中にグッと持っているような、そういう芝居をされているなと感じました。監督の視点からもこういう対称的な映像は面白いんだろうなと思いました」
（インタビュー３へ続く）
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